何だか重たい気持ちで迎えた4周年。
いろいろな人の言葉に迷い、涙し、
それでも励まされ、安心し、
何が大切で何をすべきか・・・。
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今回の大震災ではいろいろなことを感じ考えました。
伝えきれない言葉や
形にできない思いに
心を痛めていた人もたくさんいると思います。
でも直接ではない支えだってあるはずです。
物資や電気やガソリンとともに
言葉や思いは生きていくための糧でもあるのですから。
無力な自分にそう言い聞かせて・・・。
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そして今回、
そとぼう新聞さんからの呼びかけのメールや
あいよ農場の志野君の強い意志に
今まで踏み出せなかったこと、踏み出したかったこと、
背中を押してもらえました。
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4回目の春、桜が咲くのは
もうすぐです。l
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今日も無事にパンを焼くことができたこと、
現状況からすると喜ぶべきことでしょうが、被災地の状況を思うと心が痛むばかりです。
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今の私たちにできること、
ほんの小さな心がけだけで、
日本中の一人一人が意識を持っただけで、
それだけで大きな力になるはずです。
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できることから始めてみます。
そして自分ができる支援と祈りを約束して
この状況にともにあることと表明します。
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考えられないほど多くの混乱、
そして大きな恐怖や不安から
少しでも解放されますよう心からお祈りいたします。
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先日、久しぶりに中学生と話をする機会がありました。
そのなかで「どうしてそんなに大変な仕事を選んだのですか」という質問をされました。
「今自分がしている苦労より、お客さんが喜んでくれた時の喜びのほうが大きいから」という内容で答えました。
間違いなくこれが答えです。
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きれいごとに聞こえるかもしれませんが、物を作る仕事は誰かが喜ぶような、誰かが幸せになるような・・・ただそれだけなのです。
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でもそれには何が正しくて、どういう方法があってという正解がありません。
なんだかんだ言っても店を維持していかなくてはならないし、生活もあるし、常に先への不安もつきまとうのです。
だからといって儲かれば正解なんてことも全くなく、納得しなければ先へは進めないし、まして続けていくことさえもできないと思います。
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“心”の占める比重がとてつもなく大きいのです。
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だけど、もしも答えというものを求めてそれに近づこうとするなら、今の自分には時間と労力しか術はありません。
一つのものを得るために犠牲にしなくてはならないこと、失ってしまうものも多いです。
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でも、この仕事を選び、職人の道を選び、店をやっていくと決めたときにもう覚悟はできていました。
自分が選んだものが中途半端な気持ちではできないというのは修行時代で十分わかっていたことだし、
心の中の迷いや気持ちのブレもこの時に一つずつ消していったし。
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これが正しいことなのか、幸せなことなのかそれはまだわかりません。
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それでも選んで覚悟を決めたことだから。
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ちなみに・・・わたしが彼らと同じ中学生の頃はひたすら部活に励む少女でした。
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HPをリニューアルするにあたり、日々更新していくブログ形式にした理由の一つにこの店の裏の部分も見てほしいという気持ちがありました。
「こんなパンがありますよー」とか
「今日お店でこんなことがありましたよー」的な報告だけにとどまらず、
自分たちの思い、
日々の格闘、
表から見るパン屋と現実のパン屋。 (暴露本のようですね-笑-)
きれいごとばかりではすまされないことも多く、
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時には陰で涙して、
時には心折れそうに、
時には立ち上がることすらできずに、
この小さな店の小さな厨房で
どういうことが起きて、何を考え、どういう風にパンを作っているのか、
そんなこともこんなこともひっくるめて
粉桜をみていただけたら・・・という思いがありました。
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まだまだ伝えきれていないこと、伝えるには時間が必要なこと、etc.・・・・・
たくさんあります。
これからもいろいろな形で粉桜を発信していくつもりでいます。
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もうすぐ粉桜も丸4年になります。
そんなことも考えて、
あらためてこのHPについて書かせていただきました。
これからもどうぞお付き合いください。
最後に、
このHPも大切な思いの一つだということを付け加えます。
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2/26(土)・27(日) 市原のcafeのっぽ141にて恒例のマルシェが開催されます。
お時間がある方はぜいぜひ足をお運びください。
新鮮でおいしい野菜もたくさん並ぶようです。
もちろん粉桜のパンも並びますので。
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そしてとりとめもなく——。;
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それぞれの場所からひとり来てまた一人来て・・・いつのまにか人が集まり鍋を囲む。
誰がいても誰がいなくなってもかまうことはない。
屈託なく笑いとりとめもなく話す。
これもこの4年間でできた宝物のひとつ。
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それにしても・・・・・
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たこやきが上手に焼ける志野君。
好感度↗↗↗急上昇です!
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ちょっと興奮気味です。
今朝、配達の帰りに今年一番のさくらを発見しました。
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季美の森の大網から東金にぬける道の公園で咲いていました。
まだ2月なのに・・・などと思いながら見入っていると犬の散歩中の方が通りかかり
二人でしばし桜見物。
どちらからともなく「早いですねー」などと話し、
やっぱりさくらはうれしいものです。
これからいいことがありそうな予感・・・です。
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一日目のモバックショウでは時間切れのためほとんど目的が果たせなかったので二日目に再訪。
行く前はオーブンに的を絞るつもりだったのに何となく違う気分になった。
それはなぜか・・・?
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ベーカーズ・プロダクションのブース、サ・マーシュの西川シェフです。
確か4年前にも西川シェフ(当時はコム・シノワシェフ)の実演を見入っていたような気がする。
私の場合、実演を見ていても製法や配合にはあまり興味を示すことはない。
ただその人がどういう話し方をするのかはとても興味深い。
あまり人が良くないようだけど話し手の話し方や動き、ちょっとしたおしゃべりでその人の持つ個性はもちろんのこと、お店への思い、パンへの情熱・・・そういうものを考えてしまう。
西川シェフはあたたかい。 ちょっとした動作や言葉の一つ一つに思いやりを感じる。
この人のパンなら間違いない、そんな気持ちになる。
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「この人のパンなら間違いない」
すごく重い言葉です。
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でも行き着くところは人・・・ “人”なんですね。
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今年のモバックショウ、少し迷っていた自分から抜け出すきっかけをもらえたような気がします。
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行ってきました。
MOBSC SHOW——製パン、製菓業界に関する機材や設備、原材料、資材が一堂に集まり公開展示されます。2年ごとに関西と関東で交互に開催されます。 つまり関東、メッセで開かれるのは4年に1回ということになります。
見てみたい機械や知りたい情報が一所ですんでしまうのです。 おまけに直接、業者の方と話ができるのでとても助かります。
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今回、とてもおもしろかったのは・・・・・
ホシノ天然酵母のブースで行われたパン工房 風見鶏 福王寺シェフの‘塩パン’シリーズです。
時間の関係ですべては見られなかったのですが ’塩バターパン’の実演をみることができました。
それはそれは手慣れた感じで次から次へと分割、成形していきます。
福王寺シェフのマジックにかかったように、生地はシェフのいいなりです。
本体ならこのすばらしい実演に感動するのですが、私の感動はというと・・・・・
あー、自分も毎日同じようにこうして分割し、こうして成形しているんだなぁ。
こんなすばらしいシェフと同じことをこの小さくか弱い自分も(笑)
毎日毎日がんばってやっているんだなぁー。
ただ黙々と。 ただ一心不乱に。
・・・と何だか感動が自分のほうへいってしまいました。
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試食でいただいたパンはというと、
「うん! うちも次はこれだね!!」 です。
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時間切れでほんの一部しか回ることができなかったので、明日新たな感動を求めて改めて行ってきます。
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誰かが言ってたけれど、「この海は地球が丸く見えるね」って。
うん、確かに丸い・・・あらためてそう感じた静かで大きなお正月の海。
つい昨日までくたくたになって働いていたことが夢のよう。
こんなに海の近くに住んでいるのに、海をみたのは何年ぶりだろう。
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何を考えるとはなしに、ぼーっと考えていた。
今までのこと、これからのこと。
でも行き着くところはなぜか
「地球って丸いんだね」
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そう思ったら
疲れていた体と気持ちが少しほどけた。
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店では夏休み前とお正月休み前に大掃除をしている。
通常の仕事に加えてそうじが入るので、何日もに分けてやっている。
床やオーブンをみがく時に決まって思うことがある。
“フレンチの神様”・“世紀最高の料理人”と称されるジョエル・ロブションの言葉。
「綺麗なところでしか美味しい料理は生まれない」
仕事が終わった後のロブションの厨房はいつでも「明日、開店か?」と思わされるような綺麗さだったという。
ここで挙げて比べること自体がおこがましいけれど、彼の仕事に対する姿勢と職人としての気持ちを知るほど自分の甘さが思い知らされる。
自分も常に道具を大切にする気持ちや行き届いたそうじを心がけてはいるけれど・・・・・。
でもこういうのは心がけではなく、料理人としての姿勢であり料理に対する誠実さだと思う。
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そしてもう一つ心に残るロブションの言葉。
「料理人になって以来、つねに目指してきたのは、完璧な料理を作るということだった。二十代で身体が思うように動くようになり、三十代で頭で考えたことが手で精密に表現できるようになり、四十代でいよいよ完璧な料理を作ることが可能かなと思えるようになった途端、完璧がどんどん遠のいてゆくのを実感した」
もちろん、この言葉は活字で読んだことばだけれど——。
心にズシッときたのを覚えている。
あっ、ちなみにこのロブションの言葉で言うなら、わたしはまだ二十代です!!
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今年の大掃除、そんなことを考えながらやっていました。
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